◎講談社サイエンティフィク 編,「理系のためのフリーソフト」,講談社(2006) |
広島大学の吉田弘先生が開発した,著名な分子モデリングソフトウェエアであるMOLDAのページには,分子に対する想いを綴った以下のような文章が掲載されています。この文章を学生に読んでもらった感想を掲載することにしました。
●文章を読んだ学生の感想例(2005年) ※句読点を統一
私が今まで学生として理科,化学,生物を習い,学んできた上で,「分子」というものの存在を知った時,吉田先生とほぼ同じような感想,感動を覚えた事を覚えています。
私たちの体から,座っているイス,手に持っているシャープペンシル,消しゴム・・・。
これら全てのものが,恐ろしく小さな分子の集合から出来ている・・・。
そう感じた時,とても不思議な感動を覚えたものです。
こんな地球,人類,自然の根本にある不思議を,かがくは目に見えるものとして表してしまうなんて。と本当に感心します。
吉田先生も,分子モデリングソフトウェエアを作り出してしまうなんて,本当にすごい方だったのだなぁ。と思いました。
私たちの身のまわりのものや,自分自身もさまざまな分子が組み合わさって形作られているということでした。何も考えずにすごしているけれど,すべての物質は調和の取れている化学反応を行っているということでした。ほんの数十種類の元素からなっているということは,よく考えてみればすごいことだと思いました。遺伝子や皮膚の色などが分子の構造によって決まってくるのはなんとなく納得できるけど,心のはたらきまでもが決まってくるということには驚きました。
色や匂い,遺伝子だけでなく,心の働きまで分子で解明できるなんて思っても見なかったのですごく驚いた。人間も他の動物もどんなものも分子でできていて化学反応によって独自の色や匂いを放っていたりしていて,分子ってすごいなぁと思った。それを地道に解明していった人間もすごい。人間は素晴らしい生き物だと思っているわけではないけれど,心の働きまで分子で解明できるときくと,人間もロボットじゃないけど簡単というか,単純な生き物だったんだなぁとつくづく思った。
私たちの周りのものは分子で出来ているというのはすごく意外な感じがしました。私たちの周りには数え切れないくらいたくさんのものがあるというのに身近にある物質はたかだか数十種類の元素からなっているだなんてすごくおもしろいことだと思います。また色などの物質の性質や化学反応のしくみ,さらには遺伝や心のはたらきといったものまで分子から説明できることを化学という学問に昔より興味が湧きました。
分子についてあまり深く考えていなかったが,改めて,それぞれの分子は形がそれぞれ違う。
その形によりそれぞれの固有の色,におい,かたさ,などを表しているんだなと思いました。
そしてまた私自身も分子が集まってできている。それぞれの分子が調和し化学反応して一つの物質になる。
化学反応というのは自分からかけ離れた世界のものだとなんとなく思っていました。化学反応と言われると化学の実験くらいしか思い出しませんでしたが,分子は私自身,動物,花,ほかにも全ての物質を作りだしているんだと思うと分子ってものはすごいなと思いました。分子の結びつきによって一つの固体ができる。一番すごいなと思ったことは,物質を自らデザインできるってことです。新しい地球を創造する‥物質をデザインすることでもっとよい地球を創造できたらすばらしいなと思いました。
MOLDAの吉田先生のわたしたちは分子でできているを読みました。私たちだけでなくこの地球上のすべては分子でできています。私たちを知ることは,分子を知ることだと思いました。
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