最近清涼飲料水の容器はPETボトルが増えてきおり,ごみ処理の状況が気になるところです。PETはポリエチレンテレフタレートという原料高分子の略になります。回収すると他のプラスチックが混ざってしまうこともあって今まで衣料品など他の製品に再生されていたものが多かったのですが,一旦低分子に戻してからPETを再合成してボトルに戻す(ボトル to ボトル)という,世界初の工場竣工のニュースがありました。今週の分子はそのPETで,ピンクの棒で挟まれた構造単位が繰り返し長くつながって高分子になっているのです。
回収ボトルを再びボトルに 帝人が新工場をしゅん工(京都新聞,2003/11/19)
※メーカーの技術情報参照
◎参考Webページ例
- PETボトルリサイクル推進協議会
- 廃プラスチックのリサイクル(新潟大学工学部・化学工学資料のページ)
- The Macrogalleria / Poly(ethylene terephthalate)
- 代表的な高分子 | 本サイトにおける高分子の表示/PMMAを例に | 高分子の複雑な構造/PVCを例に
※高分子が高分子であることを見出したシュタウディンガーがノーベル化学賞を受賞したのが1953年(The Nobel Prize in Chemistry 1953;発見は1930年頃)で,今年はDNAと並んで高分子も50周年ということもできます。- ポリエステルのはなし/PET と PEN
「生活環境化学の部屋」ホームページ | 「分子の形と性質」学習帳 | 「今週の分子」トップ