※本ページ作成者注:化合物名の一部は,分子モデルを参照できます(分子表示plug-inが必要です).環境ホルモン情報もご参照ください.
既知 | 可能性あり | 疑いあり |
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DDD p,p'-DDD,o,p'-DDD [DDT代謝物] |
2,4-D [除草剤] |
アジピン酸ジ(2-エチルヘキシル) (+) [可塑剤] |
DDE p,p'-DDE,o,p'-DDE [DDT代謝物] |
2,4,5-T [除草剤] |
アルディカーブ [殺虫剤] |
DDT p,p'-DDT,o,p'-DDT [有機塩素系殺虫剤] |
アミトロール [除草剤,樹脂硬化剤など] |
エスフェンバレレート [ピレスロイド系殺虫剤] |
DES(ジエチルスチルベストロール) (*) [合成女性ホルモン] |
アラクロール [除草剤] |
オクタクロロスチレン [有機塩素化合物] |
PCBs(ポリ塩化ビフェニル)[#1] [絶縁油,熱媒体など:製造中止] |
アルドリン [有機塩素系殺虫剤] |
カルバリル [カーバメイト系殺虫剤] |
PCDDs[#1](2,3,7,8-) [ダイオキシン類] |
エンドリン [有機塩素系殺虫剤] |
2,4-ジクロロフェノール (+) [染料中間体] |
PCDFs[#1](2,3,7,8-) [ダイオキシン類] |
p-オクチルフェノール [油溶性フェノール樹脂など] |
シペルメトリン [ピレスロイド系殺虫剤] |
アトラジン [トリアジン系除草剤] |
カドミウム Cd |
ジラム C6H12N2S4Zn [ジチオカーバメイト系殺菌剤] |
エンドスルファン [有機塩素系殺虫剤] |
ジネブ C4H6N2S4Zn [ジチオカーバメイト系殺菌剤] |
多環芳香族炭化水素 <例:benzo[a]pyrene> |
クロルデコン<キーポン> (*) [有機塩素系殺虫剤] |
水銀 (*) Hg |
ニトロフェン [ジフェニルエーテル系除草剤] |
クロルデン [有機塩素系殺虫剤・殺ダニ剤] |
スチレン (*,+)[#2] [ポリスチレン原料] |
フェンバレレート ※光学異性体の混合物(例) [ピレスロイド系殺虫剤] |
ジコホル<ケルセン> [殺ダニ剤] |
トリフルラリン [除草剤] |
フタル酸ジ-n-ブチル (+) [可塑剤] |
1,2-ジブロモ-3-クロロプロパン (*) [殺虫剤] |
鉛 (*) Pb |
フタル酸ジ-n-プロピル [可塑剤] |
ディルドリン [有機塩素系殺虫剤] |
パラチオン [有機リン系殺虫剤] |
フタル酸ジ-n-ヘキシル [可塑剤] |
トキサフェン C10H10Cl8(混合物) [有機塩素系殺虫剤] |
ビスフェノールA (+)[#3] [ポリカーボネート樹脂・エポキシ樹脂の原料] |
フタル酸ジ-n-ペンチル [可塑剤] |
トリブチルスズ <例:bis(tri-n-butyltin)oxide> [船底塗料などの防汚剤] |
ビンクロゾリン [殺菌剤] |
フタル酸ジシクロヘキシル [可塑剤] |
p-ノニルフェノール [界面活性剤原料・同分解物] |
フタル酸ジ(2-エチルヘキシル) [可塑剤] |
フタル酸ブチルベンジル [可塑剤] |
メトキシクロール [有機塩素系殺虫剤] |
p-ヘキサクロロシクロヘキサン[#4] [殺虫剤,木材処理剤など] |
tert-ブチルヒドロキシアニソール (+) [パーム原料油の酸化防止剤] |
リンダン<リンデン,BHC> [殺虫剤] |
ヘキサクロロベンゼン [殺菌剤など] |
p-sec-ブチルフェノール (+) |
ベノミル [カーバメイト系殺菌剤] |
p-tert-ブチルフェノール (+) [油溶性樹脂原料] |
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ヘプタクロル [有機塩素系殺虫剤] |
ペルメトリン [ピレスロイド系殺虫剤] |
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ヘプタクロルエポキシド [ヘプタクロルの代謝物] |
p-iso-ペンチルフェノール (+) |
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ペンタクロロフェノール [防腐剤,除草剤など] |
p-tert-ペンチルフェノール (+) |
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ポリ臭化ビフェニル類 <ポリ塩化ビフェニルの塩素が臭素に置き換わったもの> [難燃剤] |
マラチオン<マラソン> [有機リン系殺虫剤] |
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マイレックス [有機塩素系殺虫剤] |
メソミル [殺虫剤] |
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マンコゼブ<マンゼブ> [C4H6N2S4Mn]x[Zn]y [ジチオカーバメイト系殺菌剤] |
メトリブジン [除草剤] |
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マンネブ [C4H6N2S4Mn]n [ジチオカーバメイト系殺菌剤] |
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メチラム C16H33N11S16Zn3 [ジチオカーバメイト系殺虫剤] |
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メチルパラチオン [有機リン系殺虫剤] |
(*) 動物と人間について (+) in vitro で [ ] 主な用途など
《注》
クロルデンは,cc- および Y-Chlordane, Oxychlordane と cis- および trans-Nonachlor を含む;
エンドスルファンは,a- および p-Endosulfan,工業品 Endosulfan を含む.
《本ページ作者注》
[#1] PCDD,PCDF,PCB については,ダイオキシン類関連ページ参照.
また,PCB については,その代謝物のp-オキシPCB(例:2',4',6'-トリクロロ-4-ヒドロキシビフェニル)のエストロゲン様化合物としての活性が高いことが知られています.
[#2] スチレンについては,単量体 monomerに着眼している例と,二量体 dimer(数種類考えられるが,例1・例2・例3参照),三量体 trimer(同,例1・例2・例3[立体異性体あり]参照)の方を疑っている例があります.1998/05/26のNHK「クローズアップ現代」,『男の精子が減っていく/環境ホルモンの影響か』では,二量体・三量体とも例2の方の分子式を上げ,単離して試験をする難しさを紹介していましたが,今後の試験結果が待たれます.また,東京都立衛生研究所「内分泌かく乱化学物質(67物質)データ集」では何れも例2・例3を上げています.
厚生省の資料,「食品衛生調査会毒性・器具容器包装合同部会(1998/03/13)議事次第・・議事録」,「内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会(第3回:1998/07/01)議事次第・議事録」,「同検討会(第5回:1998/10/16)議事次第・議事録」,「同検討会中間報告書(1998/11)・付録資料」や,スチレン等の重合反応についてのページ(The Macrogalleria 内)も参照してください.
元リスト掲載ページで,“Styrene Low Priority, Other Chemicals to be Evaluated”という IEPA のレターが紹介されました.
環境庁が水環境中の存在状況の調査を計画している300化合物のうち,1998年度に調査することになった24化合物にはモノマー・二量体・三量体が含まれています(以下の関係ページ参照).
日本即席食品工業協会「カップめん容器の安全性に関する研究報告」被験物質では多数の二量体・三量体をあげています.
[#3] ビスフェノールA・ポリカーボネートについては,厚生省資料「抗菌剤入りポリカーボネート樹脂製食品用器具の回収について(1997/10/03)」・「食品衛生調査会毒性・器具容器包装合同部会(1998/03/13)議事次第」・「内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会中間報告書(1998/11)・付録資料」,東京都立衛生研究所資料「食品衛生法違反のポリカーボネート製茶碗について」や,本ページ内の“ビスフェノールAとポリカーボネート”も参照して下さい.
[#4] 元リストで“p-Hexachlorocyclohexane”となっていますが,他の多くの環境ホルモンリストでは β-hexachlorocyclohexane(分子モデル)が上げられています(注:γ-hexachlorocyclohexane は上表のリンダンです).「環境保健クライテリア 123/アルファおよびベータヘキサクロロシクロヘキサン類」も参照してください.
※ ジチオカーバメイト系農薬については正確な分子科学計算をしていませんので,分子モデルを参照できません.
※ 農薬全般については,農薬事典もご利用ください.
※ 分子の見方の基本については,“「分子の形と性質」学習帳”をご参照ください(本ページの分子モデルの計算条件も記載してあります).
●参考文献・ホームページ …ページデータの一部はPDFファイルのため,Acrobat Readerが必要です.
※資料により,環境ホルモンとして上げている化合物が異なります.
- 環境庁リスク対策検討会 監修,「環境ホルモン 外因性内分泌撹乱化学物質問題に関する研究班中間報告」,環境新聞社(1997)
- 高橋敬雄,「環境ホルモンの疑いのある化学物質」,水情報,17(8),13(1997)
- 長谷川隆一,「内分泌性障害物質」,ファルマシア,33(12),1333(1997)
- 井上達,「エンドクリン問題の現状と今後の動向」,食品衛生研究,48(1),47(1998)
- Theo Colborn, John Peterson Myers and Dianne Dumanoski 著,長尾力 訳,「奪われし未来」,翔泳社(1997)
- Deborah Cadbury 著,古草秀子 訳,「メス化する自然 −環境ホルモン汚染の恐怖−」,集英社(1998)
- 厚生省,『内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会中間報告書(1998/11)・付録資料』
- 環境庁,『「水環境保全に向けた取組のための要調査項目リスト」について(1998/06/08)』(環境ホルモンを含む300種類の化学物質を新たに「要調査項目」に指定し,全国調査実施) | 平成10年度の調査について(調査物質資料1,同2)
- http://www.eic.or.jp/eanet/end/endt-3.html(環境庁・環境ホルモン戦略計画SPEED'98)
- http://www.nihs.go.jp/hse/endocrine/ref-list.html
- http://www.nihs.go.jp/hse/environ/edsubs/substancesnew.html
- http://www.aist.go.jp/NIMC/chemsafe/encr/epalist.htm
- http://www.tokyo-eiken.go.jp/topics/endocrin.html
- http://www.tokyo-eiken.go.jp/edcs/chem_index.html
- http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/1998/07/6087D100.HTM(Excel形式,テキスト形式ダウンロード可)
- http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/horumon/ichiran.htm
- http://www.fsinet.or.jp/~k-center/hormone/sheet/contents.htm
- http://www.fsinet.or.jp/~miura/endocrin.htm
- http://www.ne.jp/asahi/dies/illa/eds/edslist.htm
- http://www.asahi-net.or.jp/~xj6t-tkd/env/subst.html
- http://www.kcn.ne.jp/~gauss/info/table1.html
- http://www.pluto.dti.ne.jp/~keaton/bio/endocrine.html
- http://www.shimadzu.co.jp/topics/eds/page03.html
- http://www.bart-magazine.com/magazine/journal/4.html
- http://www.komaba.ecc.u-tokyo.ac.jp/~ctakasi/osf/resume/shousai2.html
- http://www.wwfcanada.org/hormone-disruptors/list.htm
- 環境ホルモン情報(本間作成;一部の分子モデル参照可能)
- その他(上表作成の参考にしたもの)
- 有機合成化学協会 編,「有機化合物辞典」,講談社(1985)
- 植村振作 ほか,「農薬毒性の事典」,三省堂(1988)
- 植村振作 ほか,「残留農薬データブック」,三省堂(1992)