◆ 「PDBデータのLigand結合部位」の使用方法 ◆

Ligand結合部位(別版)の画面をもとにしたマニュアル;オリジナル版PDB部分データリスト別版P450データ集膜貫通タンパク質データ集もほぼ同様 =
※上記別版はどちらも表示変更メニューが日本語主体であり,有機概念図に基づく表示は割愛。
※このページでは説明のために丸数字(機種依存文字)を用いています。PDBデータの加工についても参照。


    使用方法(上図表示例で,押したボタンはおよび印)
  1. 上部フレーム@の参照したいデータのボタンを押す(図では1ereのChain Aの全体構造)。
  2. Aでタンパク質の表示形式(図では二次構造表示によりα-ヘリックスとβ-シートを明示),DNA/RNAの塩基別色表示,およびリガンドと水分子の表示・非表示を決定。
  3. 続いてB(サイト部分の選択ができるデータの場合はCも併用;上図では印ボタン操作でサイト部分のみスティック表示かつドット表面表示)で表示変更をしたい部分を選んでDにより変更する操作を繰り返す。Dにより,シスチン結合や水素結合の表示などもできる。
  4. Eでは,タンパク質のアミノ酸を下図1の例のように,性質別に色分けすることができる。この場合はタンパク質全体の色が変わり,Cでサイト部分だけ色を変えることはできない。
  5. 目的とする画像ができ上がったら,D最下行の“画像をクリップボードへコピー”ボタンを押せば,画像ソフトやワープロなどに貼り込むことができる。
    なお,Shiftキーを押しながらマウス左ドラッグするとモデルの拡大・縮小ができ,Ctrlキーを押しながらマウス右ドラッグするとモデルを上下左右に移動できるので,任意の部分をズームアップすることもできる(詳細はChimeマニュアル参照;CPK形式原子色も紹介)。



図1拡大) アミノ酸または残基の親水性・疎水性等による色分け(1ereのChain A)。
《上》左から,二次構造,酸性・中性〈芳香族〉・塩基性アミノ酸区別,極性・非極性区別,疎水性インデックス順表示。
《下》左から,log P値順, 有機概念図I/O値順(アミノ酸),同(特性基 R),等電点順表示。
PDBコード順データリスト別版),PDBデータのLigand結合部位別版)で各表示可能。
※本ページ冒頭に記したように,上記別版はどちらも表示変更メニューが日本語主体であり,有機概念図に基づく表示は割愛。


【注】データの掲載順

 PDB IDは4文字の英数字で表記され,1文字目が数字で2文字目以下が数字かアルファベットです。以前は2-4文字目が同一の場合は1文字目が大きいものが更新データであることを示していましたが,1999年7月からは登録された順に,アルファベット順・数字順に付けられるようになりました。しかし,本サイトのPDB関連各データ集では,2文字目以下の数字・アルファベット順を優先し,2-4文字目が同じ場合は1文字目の数字が小さい順に並べてありますのでご注意ください(例:PDB部分データリストで,121pの次に821p掲載)。

※参考:よくある質問(大阪大学蛋白質研究所・蛋白質立体構造データベース)


アミノ酸の親水性・疎水性など
詳細版(有機性・無気性値含む)
アミノ酸 分子式 CAS番号 疎水性インデックス  log P  酸性・塩基性 極性・非極性 等電点
Arg R アルギニン H2N(=NH)NHC3H6CCH(NH2)COOH 74-79-3 -4.5 -4.20 塩基性 極性(塩基性) 10.76
Lys K リシン H2N(CH2)4CH(NH2)COOH 56-87-1 -3.9 -3.05 塩基性 極性(塩基性) 9.74
Asp D アスパラギン酸 HOOCCH2CH(NH2)COOH 56-84-8 -3.5 -3.89 酸性 極性(酸性) 2.77
Asn N アスパラギン H2NCOCH2CH(NH2)COOH 70-47-3 -3.5 -3.82 中性 極性(中性) 5.41
Glu E グルタミン酸 HOOCCH2CH2CH(NH2)COOH 56-86-0 -3.5 -3.69 酸性 極性(酸性) 3.22
Gln Q グルタミン H2NCO-CH2CH2CH(NH2)COOH 56-85-9 -3.5 -3.64 中性 極性(中性) 5.65
His H ヒスチジン H2NCH[CH2(C3H3N2)]COOH 71-00-1 -3.2 -3.32 塩基性 極性(塩基性) 7.59
Pro P プロリン (C4H8N)-COOH 147-85-3 -1.6 -2.54 中性 非極性(疎水性) 6.30
Tyr Y チロシン HO(C6H4)CH2CH(NH2)COOH 60-18-4 -1.3 -2.26 中性 極性(中性) 5.66
Trp W トリプトファン (C8H6N)-CH2CH(NH2)COOH 73-22-3 -0.9 -1.05 中性 非極性(疎水性) 5.89
Ser S セリン HOCH2CH(NH2)COOH 56-45-1 -0.8 -3.07 中性 極性(中性) 5.68
Thr T トレオニン CH3CH(OH)CH(NH2)COOH 72-19-5 -0.7 -2.94 中性 極性(中性) 6.16
Gly G グリシン H2NCH2COOH 56-40-6 -0.4 -3.21 中性 非極性(疎水性) 5.97
Ala A アラニン CH3CH(NH2)COOH 56-41-7 1.8 -2.85 中性 非極性(疎水性) 6.00
Met M メチオニン CH3SCH2CH2CH(NH2)COOH 63-68-3 1.9 -1.87 中性 非極性(疎水性) 5.74
Cys C システイン HSCH2CH(NH2)COOH 52-90-4 2.5 -2.49 中性 極性(中性) 5.07
Phe F フェニルアラニン (C6H5)CH2CH(NH2)COOH 63-91-2 2.8 -1.38 中性 非極性(疎水性) 5.48
Leu L ロイシン (CH3)2CHCH2CH(NH2)COOH 61-90-5 3.8 -1.52 中性 非極性(疎水性) 5.98
Val V バリン (CH3)2CHCH(NH2)COOH 72-18-4 4.2 -2.26 中性 非極性(疎水性) 5.96
Ile I イソロイシン C2H5CH(CH3)CH(NH2)COOH 73-32-5 4.5 -1.70 中性 非極性(疎水性) 6.02
※hydropathy indexは以下を参照;Kyte and Doolittle, J. Mol. Biol., 157, 105-132(1982)
※log PはOn-Line Log P Calculation掲載の実験値
※極性・非極性はChimeのProtein選択様式と関連(参考ページ
《参考》分子と分子の相互作用(QSARと有機概念図から)


親油性ポテンシャル(MLP)表示による分子表面色の凡例Bでリガンドのみ選択してDで表示可能)
 Actual Value  Normalized 
−∞
-0.50 〜 -0.39
 
-0.39 〜 -0.28
 
-0.28 〜 -0.17
 
-0.17 〜 -0.06
-0.06 〜 0.06
水色
 
0.06 〜 0.17
 
0.17 〜 0.28
緑青
 
0.28 〜 0.39
0.39 〜 0.50
RasMol script解説のcolor listより
※静電ポテンシャル表示については,生体分子と水素結合の“分子の極性・無極性”の図などを参照



図2拡大) リガンドの親油性ポテンシャル表示例(種々のエストロゲン受容体の共通サイト部分)
※右端は4データの重ね合わせで作成(リガンドは1ereが球棒表示で他はスティック表示,サイトは針金モデル)



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