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2002年7月発刊の季刊「InterCommunication」41号(NTT出版)に収録されている,
サッカーボールには,十二個の五角形が入っている。五角形以外のその他の部分は通常六角形である。六角形だけを繋いで並べていくと,雪の結晶のように平面になってしまう。球形をつくるためには,あいだに五角形が入らなければならない。植物の芽のように円柱状で先端が丸くなっているものにも,先端のところには半球形になり,少なくとも一つの五角形の骨格が入っている。サッカーボールと同じ形をしたフラーレン C60 やカーボンナノチューブにはたくさんの仲間があり(後出のリンク集参照),ナノテクノロジーとも関連してそれぞれに注目されています。以下の参考分子モデルで,五角形の役割を確かめてください。ナノチューブの先端が閉じて円柱形のチューブ部分に繋がるためには,6個の五員環が必要であることもわかります。《中略》
先端の五角形が注目されるようになったのは,人工合成された炭素化合物である「カーボンナノチューブ」の先端が五角形になっていたからである。
※追記
下記論文のpp.76-77でも,カーボンナノチューブ先端や生物の有する五角形について言及している。◎河本英夫,『自己組織化と進化――進化論はどのような理論か』,現代思想 2006年2月号(特集:ポストゲノムの進化論),pp.75-87,青土社
本サイトの分子データを元に作成されたカリックス[6]アレーン + C60の3Dクリスタル(参考ブログ記事)
クリスタル製作:函館高専・長尾先生 → 「化学教育ジャーナル」掲載論文参照
※サイエンスアゴラ2007(2007/11/23-25)の参加企画「分子が見える!分子で魅せる!」で長尾先生の報告(参加記録参照)
※同イベント関連ブログ記事:サイエンスアゴラ無事終了(有機化学美術館・分館,2007/11/28)
炭素の同素体の例 → 2014年は世界結晶年!(様々な結晶構造)
※参考:「GoogleドライブとChem3D for iPadで分子を見る」によるLi@C60の表示