◎山川浩司・金岡祐一・岩澤義郎,「メディシナルケミストリー 第4版」,講談社(1998)
第7章2節『向精神薬』中のp.105『フェノチアジンとブチロフェノンの受容体の共通性』に掲載の図3を参考に作成
図 クロルプロマジンとハロペリドールの立体構造類似性.フェノチアジン系化合物(青色のクロルプロマジンが例)の受容体は,フェノチアジン環を受け入れる部分(A)と,鎖状3個のC原子を受け入れる部分(B),3級N原子およびその置換基と結合する部分(C)から成り立つと考えられるとされる.さらにX線解析の進歩で分子の結晶構造が解明されるようになって,全く類似性がないと思われていたフェノチアジン系化合物とブチロフェノン系化合物(赤色のハロペリドールが例)の立体構造が,比較的似ていることが明らかになった.※以下の各分子モデルは実験で求められている安定構造ではありませんのでご注意ください(配座は適当に設定し,PM3計算)。また重ね合わせモデルは文献を参考に作成した模式的なものです。
・色分け1(Chain):青がクロルプロマジン,赤がハロペリドール |
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クロルプロマジン(chloropromazine) |
ハロペリドール(haloperidol) |