エレーヌ・グリモー(p)
会場:伊勢崎市文化会館
1:F.ショパン「舟歌」嬰ヘ長調Op.60
2:F.ショパン「子守歌」変ニ長調Op.57
3:F.ショパン「ピアノソナタ第二番変ロ短調Op.35”葬送”」
4:S.ラフマニノフ「ピアノソナタ第二番変ロ短調Op.36(1931年版)」
enc1:F.ショパン 前奏曲集より「雨だれ」
enc2:S.ラフマニノフ 練習曲集「音の絵」Op.33-2
enc3:S.ラフマニノフ 練習曲集「音の絵」Op.33-1
enc4:S.ラフマニノフ 前奏曲 Op.32-12
明日のサントリーホール公演に行けなくなったので急遽取ったチケです(^-^;;)
しかし
あの!
エリーヌ・グリモーが群馬に来るとは(東京公演のチケ取った後に知ったという(^-^;;;;))びっくりですよ。
思えば昨年末にベートーヴェンとペルトをカップリングした「クレド」というCDを聴いた時の衝撃たるや(^-^;)
これはコンセプトアルバムですが(次のアルバムも「死」をテーマにしたコンセプトアルバム)テンペストソナタの強靱さ、
ペルトの激しくも祈りに満ちた「クレド」の力演等、ものすごい存在感で、今でも何度も聴いているアルバムです。
その本人が見れるとあっては行くしかありません(^-^;;;;)
とにかく残業しない仕様(笑)で会社を脱出し、電車に飛び乗って開演時間30分前に伊勢崎入り
初めて行く会場でしたが、結構大きくてロビーも広々。しかし人の数が少ないのがやや不安(^-^;;;)
で、開演時間間近に客席を見回してみると・・・
コレ絶対S席とA席しか売れてないだろ・゜・(ノД`)・゜・
という感じの入り具合・・・。
実際、自分の席は公演一週間前に取ったにも関わらず中段左寄りという特等席。
・・・これ、チケぴ扱い無し、地元プレイガイドと会館だけという販売方法もよろしくなかったのでは・・・。
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グリモー登場:
まとめた髪に黒いパンツスタイルという長身のグリモーの雰囲気はまるでヅカ女優のよう(^-^;)
出てきた瞬間から会場の空気が一変するオーラが感じられ、バルカローレの最初の1音からすごい緊張感と集中力。
一挙手一投足一音一音から目と耳が離せません(^-^)
葬送では今まで聴いたことのないような重々しい「葬送行進曲」と前後楽章の激しいパッセージ。
ラフマニノフもそれは同様でした。
しかしグリモーはタッチは強靱ですが、それはベレゾフスキーとかの強靱さとはまた別で、
何というか、ものすごい情念の籠もった打鍵なのですが、音は限りなく澄んでいるのです。
あと、曲に合わせて何か音が聞こえるので「誰だ?」と思ったらグリモーの呼吸の音でした(^-^;)
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アンコール4曲:
前半のショパン「葬送」終了時に拍手がすぐに止んでしまって、
「オイオイあの驚演聴いてそりゃあんまりだろう、」と最初ちょっと危惧していたのですが、
ラフマニノフのソナタが終わると、拍手が止まらない止まらない(^-^;)
カーテンコールで何度も出てきてくれた上、3曲かと思われたアンコールを何と4曲までやってくれました。
アンコールのどの曲も素晴らしく(特に「雨だれ」の不気味さたるや(^-^;)こんな演奏他に知りません)
お客は少なめでしたが、その少ない聴衆のために目一杯の凄演を披露してくれたグリモーに感謝です('▽')
良い演奏会でした。