西村・岡本によるメチル水銀生成反応機構
(メチル水銀・中間体等のイオン性化合物はCl-1と結合した形でPM3計算したもの)
※表示変更ボタンの静電・親油はそれぞれ静電ポテンシャル・親油ポテンシャル
Hg++,OH-→ | [HgHC(OH)-C(OH)HHg]++ (中間体3) ※構造異性体あり |
→Hg(0),H+ | ↑→CO2 脱炭酸反応 |
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[HgHC=C(OH)]+ (中間体1) ※構造異性体あり |
→ 酸化反応 |
[HgCH2COOH]+ (水銀化酢酸) |
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H+→↓→Hg++ | |||||||
Hg++,OH-→ | H+→→Hg++ | Hg++,OH-→ | [HgHC=C(OH)]+ (中間体2) ※構造異性体あり |
→Hg(0),H+ | |||
アセチレン |
→ 水和反応 |
ビニルアルコール ※不安定 |
→ 酸化反応 |
酢酸 |
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↓↑ | |||||||
アセトアルデヒド |
上記分子の個別表示(初期表示はメチル水銀)
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●メチル水銀 ※参考(CH3HgCl;電荷なしで計算)→ ●中間体などHgを含む化合物〈空間充填モデル〉 《モデル表示の都合上,以下の4データは結合軸非表示(左欄*印の球棒・スティック・針金表示不可)》 ●反応物・生成物
■その他の参考分子 |
[CH3Hg+][Cl-] ───────── [CH3HgCl] |
= | K log (1/K ) = 5.25 (20℃) |
《補足2》塩化水銀(II)HgCl2の構造(中原勝儼,「無機化合物・錯体辞典」,講談社)
《補足3》塩化メチル水銀のlog P 値より [NEW!] ※log P については分子と分子の相互作用(QSARと有機概念図から)参照
塩化メチル水銀のCAS番号は115-09-3(ChemFinder情報).これよりInteractive LogKow (KowWin) Demoでlog P を求めると実験値で0.41.分子量は251.08なので,下記報告 (5) 式より log F/M 値(臍帯静脈血中 fetal plasma と母体血漿中 maternal plasma の薬物濃度比の対数値)を算出すると,-0.365 になる.
《参考》メチル水銀イオンを含むPDBデータ例(水俣病とは直接関係ありません)
1CWTのLigand MMC情報(PDBsum)にHgを追加したデータ;アミノ酸はLeu398とCys484
※PDBsumのLigand-SITE情報と有機性・無機性でアニメ画像作成
補足:Hgと同様生体内でCdを補足するのもS原子:メタロチオネインの例(上図),バイオレメディエーションとファイトレメディエーション