[追加情報] 1998/04/02朝日新聞には,「牛乳にダイオキシン/焼却場近い牧場、高濃度/帯広畜産大教授が調査」の記事が出て,各局のテレビニュースでも大きく取り上げられました.同日の日本農芸化学会で帯広畜産大学・中野益男教授が発表する報告を取り上げたもので,インターネット上に関連情報があります.各地域の汚染状況を詳細に調査するためには,各地域で分析機器の設備などを導入していく必要性があります.なお牛乳については,ドイツやオランダなどではすでに数年前から規制や対策がとられており,オランダの場合については以下でも報告されました.
・Job Van Zorge(オランダ環境庁),「Dioxin Problem in the Netherlands :Regulatory Approach and its impact on Emissions and Human Exposure」,第1回 化学物質のリスク評価・リスク管理に関する国際ワークショップ(1998,横浜国立大学)
[追加情報] 1998/05/04朝日新聞に,「ダイオキシンの登録料/22社から計1億1000万円/91-96年 厚生省外郭団体が制度」の記事.自治体がダイオキシン分析を行う際は登録業者を使うように厚生省が通知を出していたもので,登録業者による独占的な態勢ができていたとのこと.この登録制度は2年前に廃止されたそうですが,1998/05/05には,「登録制度廃止後も調査独占/ダイオキシン測定登録会社 新規参入を阻む・『研究会』作り24社結束/料金、米の2倍越す」と続報.分析費用は米国の8万~13万円に対し,日本は30万~35万円とあります.
微量分析のため,信頼のおける測定技術を確保する方策を講じる必要があるのは確かですが,各地域での広範な測定が急務である現在,測定費用の低価格化を妨げるものであっては困ります.なお測定業者のリストについては,ダイオキシン分析機関一覧(露本さんのページ),全国ダイオキシン測定分析機関 事業概要一覧(日報ホームページ)を参照してください.また,『日経トレンディ4月号別冊・日経ECO21』(日経ホーム出版社,1998年)p.65にはT社の広告として,ダイオキシン測定についての紹介が出ています.
[追加情報] 1998/05/30 朝のNHKニュース,1998/05/31朝日新聞で,WHO(世界保健機関)の専門家会議で,ダイオキシン類の耐容一日摂取量を従来の 10pg/kg・day(体重1kg当たり一日10pg:1pg=10-12g)から 1~4pg/kg・dayに変更との情報.WHOの基準も参考にして決められていた日本の耐容一日摂取量(厚生省が 10pg/kg・day,環境庁が 5pg/kg・day)や,それに基づいて策定されていたごみ焼却場のダイオキシン排出基準が見直される見通しです.
[追加情報] 上記基準変更について,WHO のプレスリリースが出されました(これは NIFTY SERVE の電子会議室で入手した情報です).また 1998/06/05 朝のニュースでも,厚生省が各種基準の見直しを行う件と,コプラナーPCB を含めて検討することになったことを報じていました.
環境庁の「土壌中のダイオキシン類に関する検討会(第2回,1998//07/10)」の配布資料で,同プレスリリースについて紹介されています.