上原彩子(p)
1:F.ショパン「夜想曲第七番嬰ハ短調Op.27-1」
2:F.ショパン「四つのマズルカOp.30」
3:F.ショパン「ピアノソナタ第二番変ロ短調Op.35」
4:M.ムソルグスキー「組曲 展覧会の絵」
enc1:P.I.チャイコフスキー「ワルツ嬰ヘ短調Op.40-9」
enc2:P.I.チャイコフスキー(M.プレトニョフ編)「組曲 くるみ割り人形Op.71より」
会場:前橋市民文化会館
N響との共演ですごい演奏をしていた
上原彩子のソロコンサートですよ(・∀・)
11月の
ベレゾフスキー
と同じくショパンとムソルグスキーという組み合わせ。
しかし、全く別の曲のようでした!
メリハリのはっきりした重量級の超絶技巧がベレゾフスキーだとすると、上原彩子は異様なくらいに濃厚なダイナミズムと言うべきか(^-^;)
とにかく幅の大きなルバートが特徴的でした。
そして全身全霊をピアノにぶつけるあの独特の演奏スタイル(^-^;;;)
今回もpppの部分では鍵盤に貼り付くくらいピアノに寄りかかり、fffでは倒れるってほど仰け反ってました。
展覧会の絵では、終曲「キエフの大門」の冒頭、普通なら前曲終結部のfffからの流れでffの強打音で始まるんですが、
何といきなりpppまで落とす(それこそ聞こえないくらいに!)という禁じ手まで繰り出して、非常に交響的に盛り上げてくれました。
正直、驚いた!!
会場ですが、今回はほぼ満席(その席はありえないだろう、という場所にはさすがに人いませんでしたが(^-^;;))
終演後のサイン会も2Fロビーまで列が伸びる盛況ぶり。
・・・キャリアも国際的な知名度もベレゾフスキーの方が上の筈なのだがこの差は一体(笑)
AOKI Takamasa
Yoshihiro HANNO and Friends
SKETCH SHOW + KEIGO OYAMADA
RYOICHI KUROKAWA(vj)
恵比寿ガーデンプレイス・ザ・ガーデンホール
恵比寿ガーデンプレイス10周年記念L'ULTIMO BACIOの第三夜、エレクトロニカのイベントに行ってきました。
ちなみに他の日は大澤誉志幸とかジェイク・シマブクロとか小沼ようすけとかSandiiとか、
一ヶ月かけて様々なジャンルの公演が組まれてます。
フロントライナーの
AOKI Takamasa氏
は2台のPowerBookのみをステージ上に配してのプレイ。
非常に美しいノイズをロングトーンにして会場を満たし、かと思えば凶暴なグリッチノイズのリズムでフロアを揺るがしてみたり、
音響の極彩色の表現とセンスはすごかった!!こんなアーチストが国内にいたなんて!
しかし、どうもプレイ途中でマックを持ち上げてみたり配線を抜き差ししたり様子が変だと思ったら、
途中で見事に片方のマックがハング(^-^;;)何とかプレイは続けて再起動してましたが、
その次は2台ともハングしていきなりプレイ中断というアクシデントが(^-^;;;)
「熱と振動でコンピュータが止まっちゃって、すみません!」
ステージ上で平謝りしつつスタッフを呼びありったけのファンをデスク上に設置(^-^;;)
で、何とか再開したかと思ったらまた盛り上がってきたところで音楽がストップ。
「あ゛ーーーーーーっ!!!」と叫んでステージ上で頭を抱える青木氏にフロアから「だいじょーぶ!」の声援が送られたり(^-^;)
最後、漂う電子音に合わせて生ギターで一曲歌った後、
荒れ狂うグリッチノイズのリズムを配線引っこ抜きで止めてステージ終了。
途中止まっちゃいましたが、カッコいいステージングでした(^-^)
次に登場は
半野喜弘氏
本人はどこかと思えばステージ脇にいて、やはりPowerBook2台を前にプレイ。
ステージ上にはキーボード、コントラバス、チェロ、サックス、そしてベースと女性ボーカル2名。
冒頭、フロアを満たす弦とピアノをベースにコンパイルしたと思われる音響の中、
フランス語と英語のナレーターが交互に荘厳なる詩を読み上げるという神秘的な雰囲気に。
そしてサックスと弦とMacが繰り出すノイズとの緊張感のある即興演奏的な音響が次々と繰り出され、
青木氏とは別種の圧倒的な芸術性を見せてくれました。この人もすごいわ・・・。
途中、クラムボンのボーカル原田郁子氏が登場。
フロア全体を浮遊する音響の中で、キーボードのチェレスタ音色の美しい事!
歌の歌詞も深遠で、ゾクゾク来ました(笑)
「いじめられて怒られて可哀想な君を私が食べてあげる、そうすればもう怒られないしずっと君は子供のまま私と一緒にいられる」
というような内容でした。
ゲストの原田氏が去った後、ステージの女性ボーカル二人が交互にフィーチャーされたのですが、
その声量たるや、Macの音響に負けないくらいの通る声がフロア全体に響いてました。すごい!
ラストは再びフランス語と英語のナレーションで終了。
これは、今日のこの二人のアーチストは今後要チェックですよ・・・。
そして休憩の後(ワインバーがあったので一杯(正確には二杯)あおる(笑))
本日のイベント企画人SKETCH SHOWが登場。
小山田圭吾のディストーションも激しいギターでハードにチューニングされたTURN TURNで始まり、
スケッチショウのアルバムの中から幸宏さんの生ドラムも交えつつ進行。
そして唯一プレイした過去の曲は、幸宏さんが1984年に発表した「Wlid and Moody」(!)から「Walking to the Beat」
これがまたオリジナルが判別できないくらいアレンジされてたので気付かない人も多かったのでは?!
そしてアンコールのMars(AOKI Takamasa Remix)が圧巻!
青木氏の暴力的なグリッチノイズに半野氏の叙情的なノイズが加わり、
更にその不規則なノイズに合わせて幸宏さんがドラムを叩き細野さんがベースを弾くという、
恐らくこの二人じゃなきゃできないだろうという緊張感に満ちた演奏!!
久々に激しくブレイクする幸宏ドラミングテクを見ましたよ、これだけでもう今日来た甲斐がありました!
何というか、圧倒されっぱなしの3時間でした。満足満足(^-^)
終演後は終電間際でCDを選んでいる時間がなく無念(>_<)
青木氏と半野氏のCDはネット購入しよう・・・。