三国峠
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980129
まだ、関越自動車道が群馬から新潟まで開通していなかった頃の話です。 ある日曜日、会社の同僚と新潟の苗場スキー場に行った時です。 若い男女数名で、車2台に分乗し、楽しくスキーを楽しんできました。 その日は午後になると雪が降り始め、午後3時頃になると”かぐらスキー場”の方からの車も加わり、国道17号はのろのろ運転になっていました。 「また、東京の方の奴らが三国トンネルの向こうで(群馬県側)、チェーンを付けたり、滑ったりしているんだで、俺なんかはゆっくり滑っていくべー。」 それでも、5時頃になると雪もすっかり積もり、チェーンを付けて帰ることにしました。 なんと、渋滞した駐車場を出るのに7時に鳴ってしまい。三国トンネルの入り口にたどり着いたのは夜中の12時でした。若い独身女性たちは、やっと家に電話することが出来ました。 三国トンネルは、たしか4キロほどの長さがあります。問題は、群馬県側の四十数ヶ所の下りのカーブの道です。トンネルを抜けるのに1時間、トンネルを抜けると車は走り始めました。しかし、深い谷間のカーブの多い道は雪が降っているのと風で雪が飛ばされるのか、前の車のテールランプどころか、自分の車のボンネットも見えません。時々見えるテールランプに一定の速度で感で進むしかありません。前の車に当たらないように、後ろの仲間の車につっこまれないように、そして対向車にきおつけながら。三国峠のカーブをすぎるとなんと雪はなくなり、風はあってもすっかり静かな夜となっていました。これでは、女性たちの家の人たちにも信じてもらえそうもありません。トンネルの手前で電話した時も、そうとおに、何をしているのだと怪しまれているようでした。家まで送って行って起きていたら謝っていこうと話していました。案の定、起きていました。 まったく、スキーで疲れた体での運転で家に着いたのは午前3時でした。道の両脇の白線がもうろうとした頭の中で目を閉じても白く見えるようでした。翌朝は7時に起き8時からの会社に出社でした。 |
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