◆ 国立科学博物館で分子と遊ぼう!! ◆

※本ページからリンクしてある*印のChime利用コンテンツの一部は分子表示用フリーウェアChimeのインストールが必要です(ブラウザはIE以外推奨)。
※Chimeは最新のIE7上で若干の問題が確認され,現時点ではIE7へのChimeのインストールは避けたほうがよいという情報を得ています。*印のないJmol版をご利用ください。
★2013/06/01に会場を確認したところ本体験展示は終了になっているようですが,他展示紹介等もあるので本ページ公開は継続します。


国立科学博物館の地球館B3F 宇宙・物質・法則の案内ページ(17番展示が“分子のかたち−物質の多様性”)


 2004/11/02にリニューアルオープンした国立科学博物館地球館の宇宙・物質・法則(B3F)のフロアにあるコンピュータ端末に,「パソコンで見る 動く分子事典」付録CD-ROMに同梱した分子データを基にした分子モデルが収載されました(それ以外の著作者によるデータも収録されています)。ここではその利用方法を簡単に説明し,同館見学前後に参照していただくことで分子についてより詳しく学んで欲しいと思います。ただし,同館展示分子と本サイトで用いているChimeで表示される分子では,原子の色が異なりますので,十分注意してください(炭素が展示では水色,Chimeでは灰色;下図参照)。
 なお,分子データを展示用に変換した上でその解説を作成され,収録データリスト情報を提供してくださった,国立科学博物館理工学研究部の若林文高様に御礼申し上げます。

※ストレプトマイシンで見る科学博物館の分子表示(左)と「パソコンで見る 動く分子事典」のChimeによる表示(右)



1 国立科学博物館 B3F(宇宙・物質・法則)の“分子のかたち−物質の多様性”の展示コーナー



2 分子表示用コンピュータはフラーレン等のモデル展示のところにあります。
※参考:フラーレン等のChime資料例



3 『いろいろな分子をつくってみよう』の画面。
水素 H,ヘリウム He,炭素 C,窒素 N,酸素 O,ネオン Ne,ナトリウム Na,硫黄 S,塩素 Cl,鉄 Fe から組み合わせて分子を作りたい元素を選んでビーカーへ。
(画像は C,H,N,O を選んだ場合)



4 C,H,N,O を選んだ場合の参照できる分子リストの例(その1)



5 C,H,N,O でできている分子例(1) ストレプトマイシン(Chimeデータ集抗生物質分子データ集参照)



6 C,H,N,O でできている分子例(2) タキソール(Chimeコンテンツ話題の制がん剤・抗がん剤参照)



7 C,H,N,O を選んだ場合の参照できる分子リストの例(その2)



8 C,H,N,O でできている分子例(3) 高分子のナイロン66(Chimeコンテンツ代表的な高分子参照)
※ナイロンはアミド結合(-NHCO-)でつながった高分子で,上では主鎖の炭素数が6個-6個(黄色で番号,Nは窒素)なのでナイロン66と呼ばれる。


  
9 『いろいろな分子をつくってみよう』を使ってくれているところ。〔左〕2007/07/31,〔右〕2010/08/07
※左写真手前の原子軌道模型展示は時田澄男先生の監修によるものです(
サイエンスアゴラ2007参加記録参照)。


「パソコンで見る 動く分子事典」から引用された分子データ例
※国立科学博物館・若林文高様から提供していただいたExcelデータを改変して作成しました(当初180データ中,上掲書からの引用は117分子)。
※化学式で,は高分子の繰り返し単位(Chimeによる高分子の表示参照)。
※Chime版分子の表示ができなくなったためWinmostarクラウドで大多数の分子参照推奨(日本語表示にして)
組成 名称 化学式 本サイト内の関連ページ例
(未記入のものは「動く分子事典」にのみ収録)
*印のChime版はIE以外のブラウザ推奨(参考情報
C,Cl テトラクロロエチレン C2Cl4 PRTR/新潟県のデータから
C,H β-カロテン(β-カロチン) C40H56 モノはなぜ見える/レチナール,ビタミンA,カロチン*
アセチレン C2H2 メタン,エタン,エテン,エチン*
エチレン C2H4 メタン,エタン,エテン,エチン*
コロネン C24H12  
シクロヘキサン C6H12  
プロパン C3H8  
ベンゼン C6H6 PRTR/新潟県のデータから
ポリイソプレン -[CH2C(CH3)=CHCH2]n- 代表的な高分子
ポリエチレン -[CH2-CH2]n- 代表的な高分子
ポリスチレン -[CH2-C(C6H5)H]n- 代表的な高分子香り分子と高分子の出会い*
ポリプロピレン -[CH2-C(CH3)H]n- 代表的な高分子
メタン CH4 メタン,エタン,エテン,エチン*水,アンモニア,メタン,二酸化炭素*
リモネン C10H16 香り分子と高分子の出会い*
C,H,Cl 1,1,1−トリクロロエタン C2H3Cl3 温室効果ガス
p-ジクロロベンゼン C6H4Cl2 化学物質過敏症情報
クロロホルム CHCl3 温室効果ガス
トリクロロエチレン C2HCl3 PRTR/新潟県のデータから*
ポリ塩化ビニリデン -[CH2-CCl2]n- 代表的な高分子
ポリ塩化ビニル -[CH2-CHCl]n- 代表的な高分子高分子の複雑な構造*
C,H,Cl,O 2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-p-ジオキシン C12H4Cl4O2 ダイオキシン類の分子特性と毒性等価係数
C,H,N アデニン:A C5H5N5 遺伝子DNA/4種類の塩基*
アニリン C6H7N  
シアン化水素 HCN  
ピリジン C5H5N 基礎有機化学13(pyridine)
メラミン C3H6N6  
C,H,N,Na,O L-グルタミン酸ナトリウム C5H8NNaO4 アミノ酸
C,H,N,O L-アスパラギン C4H8N2O3 アミノ酸
L-アスパラギン酸 C4H7NO4 アミノ酸
L-アラニン C3H7NO2 アミノ酸
L-アルギニン C6H14N4O2 アミノ酸
L-イソロイシン C6H13NO2 アミノ酸
L-グルタミン C5H10N2O3 アミノ酸
L-グルタミン酸 C5H9NO4 アミノ酸
L-チロシン C9H11NO3 アミノ酸
L-トリプトファン C11H12N2O2 アミノ酸
L-トレオニン C4H9NO3 アミノ酸
L-バリン C5H11NO アミノ酸
L-ヒスチジン C6H9N3O2 アミノ酸
L-フェニルアラニン C9H11NO2 アミノ酸
L-プロリン C5H9NO2 アミノ酸
L-リシン C6H14N2O2 アミノ酸
L-ロイシン C6H13NO2 アミノ酸
アスパルテーム C14H18N2O5 甘味物質の秘密
アドレナリン C9H13NO3 「亀-C-C-N」結合で見る脳と分子*
カフェイン C8H10N4O2  
キチン -[C8H13NO5]n-  
グアニン:G C5H4N5O 遺伝子DNA/4種類の塩基*
ストレプトマイシン C21H39N7O12 抗生物質分子データ集
セリン C3H7NO3 アミノ酸
タキソール C47H51NO14 話題の制がん剤・抗がん剤
チミン C5H6N2O2 遺伝子DNA/4種類の塩基*
テトロドトキシン C11H17N3O8 話題の農薬/トルネード(インドキサカルブ)*
ナイロン66 -[NH(CH2)6NHCO(CH2)4CO]n- 代表的な高分子
ニトログリセリン C5H5N2O9  
尿酸 C5H4N4O3  
尿素 CH4N2O  
C,H,N,O,Fe ヘム C34H32N4O4Fe 参考:ヘモグロビンの部分構造例*
C,H,N,O,S L-システイン C3H7NO2S アミノ酸
L-メチオニン C5H11NO2S アミノ酸
ホタルルシフェリン C11H8N2O3S2  
C,H,Na,O ドデシル硫酸ナトリウム C12H25NaO4S 界面活性剤の種類
C,H,NaO,S ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム C18H29NaO3S 界面活性剤の種類
C,H,O L-アスコルビン酸 C6H8O6 水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン
L-メントール C10H20O 香りの分子事典l-メントール),2001年度ノーベル化学賞
α-トコフェロール C29H50O2 水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン
アスピリン C9H8O4 アスピリンとスーパーアスピリン*
アセトアルデヒド C2H4O(CH3CHO) 化学物質過敏症情報
アミロース -[ (C6H10O4)-O-]n- 代表的な高分子
エタノール C2H6O(CH3CH2OH) 解糖と発酵*
エピガロカテキンガレート C22H18O11  
オレイン酸 C18H34O2  
キシリトール C5H12O5 甘味物質の秘密
クエン酸 C6H8O7  
グリセロール(グリセリン) C3H6O3 油脂と石けん*
グルコース(ブドウ糖) C6H12O6 甘味物質の秘密解糖と発酵*
クレゾール C7H8O 香りの分子事典p-クレゾール*;他にo-体,m-体)
ゲラニオール C10H18O 香りの分子事典ゲラニオール*
コレステロール C27H46O ステロイドホルモンの生合成と代謝*
サリチル酸メチル C8H8O3 香りの分子事典サリチル酸メチル*
ジャスモン C11H16O 香りの分子事典ジャスモン*
スクロース C12H22O11 甘味物質の秘密
ステアリン酸 C18H36O2  
セルロース -[ (C6H10O4)-O-]n- 代表的な高分子,,形状記憶(形態安定)衣料のしくみ*
ドコサヘキサエン酸 C22H32O2  
バニリン C8H8O3 香りの分子事典バニリン*
ピルビン酸 C3H4O3 解糖と発酵*
フェノール C6H6O  
フェノールフタレイン C20H14O4 フェノールフタレインのpH変化による構造と色の変化*
フルクトース C6H12O6  
ポリエチレンテレフタレート -[OCH2CH2OOC-(C6H4)-CO]n- 代表的な高分子
ポリメタクリル酸メチル -[CH2-C(CH3)(COOCH3)]n- 代表的な高分子Chimeによる高分子の表示*
ホルムアルデヒド CH2OHCHO 化学物質過敏症情報形状記憶(形態安定)衣料のしくみ*
ボンビコール C16H30O  
メタノール CH4O  
リノール酸 C18H32O2  
レチナール C20H28O モノはなぜ見える/レチナール,ビタミンA,カロチン*
酢酸 C2H4O2  CH3COOH 酢酸分子の形と軌道*
酢酸イソアミル C7H14O2  
乳酸 C3H6O3 光学異性体*解糖と発酵*
没食子酸 C7H6O5  
C,H,O,Na ドデカン酸ナトリウム C12H23O2Na 界面活性剤の種類
C,H,O,S メルカプト酢酸 C2H4O2S  
C,H,S チオフェン C4H4S  
C,O 一酸化炭素 CO  
二酸化炭素 CO2 水,アンモニア,メタン,二酸化炭素*分子振動/二酸化炭素と水*Jmol版
C,S 二硫化炭素 CS2  
H 水素 H2  
H,Cl 塩化水素 HCl  
H,N アンモニア NH3 水,アンモニア,メタン,二酸化炭素*
H,N,O 硝酸 HNO3  
H,O H2O 水,アンモニア,メタン,二酸化炭素*分子振動/二酸化炭素と水*Jmol版
Na,Cl 塩化ナトリウム NaCl  
O オゾン O3  
酸素 O2  
N 窒素 N2  
S,O 二酸化イオウ SO2  



■その他の展示例


a 実物で見る周期表
※参考(周期表形式メニューから無機化合物Chime分子を参照できるサイト):Inorganic Chemistry 3.0 - Formula Index



b 鏡の国のメントールはどんなにおい?
※参考:2001年度ノーベル化学賞/不斉触媒合成



c 原子の性質を決める電子の雲
※参考(Jmol形式で原子軌道を参照できる英文ページ;スケールは不正確):Atomic Structure (Steve's Place)



d SI単位における基本単位
左から,長さ(メートル m),質量(キログラム kg),時間(秒 s),電流(アンペア A),熱力学温度(ケルビン K),光度(カンデラ cd),物質量(モル mol)
※SI単位の資料例:国際単位系パンフレット(産業技術総合研究所)単位の読み方辞典(音訳の部屋)



e グリーン・サステイナブル・ケミストリーとは?
※参考(本ページ作者によるグリーン・ケミストリーについてのコラム補足資料):『くらしと環境問題 緑の化学』(新潟日報,2003/11/24掲載)



f 細胞のはたらきに関する展示(1F,地球の多様な生き物たち);光合成,タンパク質合成,DNA複製など
※参考サイト例:Webラーニングプラザ(科学技術振興機構)細胞生物学(東京医科歯科大学)ビジュアル生理学


■国立科学博物館見学の参考情報IDカードPDA参照

 新館に入場する前に,受付でICカード・IDカードを受け取って,場内の展示情報端末のセンサーにICカードをタッチすると見学した場所が記録され,持ち帰ったIDカード記載のID・パスワードにより,国立科学博物館サイトに接続するとそれを確認することができます。以下は筆者が2005/03/25に回ったB3Fの展示です(見学してカードタッチしなかったところもあります)。


※画像はサイト表示のものを加工



「恐竜博2005 〜恐竜から鳥への進化〜」(2005/03/19-07/03開催)でティラノサウルス“SUE(スー)”に会おう!
★引き続き2005/07/16-09/25は名古屋会場など国内巡回 → asahi.com 恐竜博2005参照



「生活環境化学の部屋」ホームページJmol版「分子の学習帳」Chime版「分子の学習帳」科学未来館展示のタンパク質