◆ Jmolで見るトピックス分子(20-3) ◆

No.1-1011-20151-200401-410 | 411-420(作成中) | 421-430431-440441-450451-460461-470471-480481-490491-500
No.501-510511-520521-530531-540541-550551-560561-570571-580581-590591-600
601-610611-620621-630631-640641-650651-660661-670671-680681-690691-700
701-710711-720721-730731-740741-750751-760761-770771-780781-790791-800
801-810811-820821-830831-840841-850851-860861-870871-880861-870881-890891-900
901-910911-920921-930931-940941-950951-960961-970
Vol.1235678データ名一覧
→ 最近の本サイトコンテンツから: 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2|COVID-19)情報川上モデル「鍵と鍵穴」模型元素・分子が登場する本を読もう!

ecosci.jpサイト内では分類しにくいニュースな分子や,RCSB PDBの新規公開データなどを脈絡なく掲載します。
※Jmol表示制限のため,10件ずつ表示するように変更しました(上記書庫も順次修正します)。
※旧版で表示していた一部の参考データ(PDBsumなど)は今後追加します。
※Jmol利用コンテンツはWindows 10でもInternet Explorer 11で閲覧できます。
※PDBsumデータでファイル名*_lpであるものはLigPlot+ v.2.2で取得したものです。


  1. 新しい非オピオイド系鎮痛薬が難治性腰痛に有効である可能性、ファイザーとイーライリリーの研究報告(@DIME,2020/08/20) ※“この鎮痛薬はtanezumabというモノクローナル抗体”。tanezumab構造例4edwを以下に。

    PDBデータ 4edw(β-神経成長因子が結合したモノクローナル抗体tanezumab)
    Tanezumab - WikipediaNerve growth factor - Wikipedia
    4edw(β-神経成長因子が結合したモノクローナル抗体tanezumab) Chain L・H(tanezumabの軽鎖・重鎖)選択
    バックボーン 二次構造
    全選択 タンパク質選択 リガンド選択
    空間充填 球棒 球60% スティック 針金 消去
    アミノ色 Chain色 CPK色 ‖ Jmol色 Rasmol色

    酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別
    疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順
    コンホメーション選択性(αヘリックスβストランド
    水素結合表示
     
      
    背景・黒 灰 白 


    β-神経成長因子(β-NGF)が結合したモノクローナル抗体tanezumab 4edw


      ●アミノ色表示の凡例
      ASP GLU CYS MET LYS ARG SER THR PHE TYR ASN GLN GLY LEU VAL ILE ALA TRP HIS PRO
      酸性中性芳香族〉・塩基性アミノ酸区別表示の凡例
      ASP GLU GLY ALA VAL LEU ILE CYS SER THR ASN GLN PRO MET PHE TYR TRP LYS ARG HIS
      極性酸性塩基性〉・非極性(疎水性)アミノ酸区別
      SER THR TYR CYS ASN GLN ASP GLU LYS ARG HIS GLY ALA VAL LEU ILE PHE PRO MET TRP
      ●疎水性インデックス順
      ARG LYS ASN ASP GLN GLU HIS PRO TYR TRP SER THR GLY ALA MET CYS PHE LEU VAL ILE
      ●有機概念図I/O値順(特性基 R)
      ASN SER ASP GLN GLU THR ARG HIS GLY LYS TYR TRP CYS MET PRO PHE ALA VAL LEU ILE
      ●等電点順
      ASP GLU CYS ASN PHE GLN TYR SER MET TRP VAL GLY LEU ALA ILE THR PRO HIS LYS ARG


    アミノ酸および特性基の親水性・疎水性Log Pをポケットに!


  2. 情報BOX:ナワリヌイ氏毒殺未遂に使用か、ノビチョクの正体(ロイター,2020/09/03)

    PDBデータ 6ntoのChain A(ノビチョク剤例A-230が結合したアセチルコリンエステラーゼ)
    Novichok agent - WikipediaA-230 - WikipediaCholinesterase - Wikipedia
    6ntoのChain A(ノビチョク剤例A-230が結合したアセチルコリンエステラーゼ) L2Y(A-230)選択 同PDBsumデータ6nto_L2Y(A-230)$PDBsumデータ6ntl_L1M(A-234)$
    ノビチョク剤構造例: A-230 A-234 [A-234 (nerve agent) - Wikipedia

    バックボーン 二次構造
    全選択 タンパク質選択 リガンド選択
    空間充填 球棒 球60% スティック 針金 消去
    アミノ色 Chain色 CPK色 ‖ Jmol色 Rasmol色

    糖鎖別着色(#印のみ)Galα-Glcβ-GlcManFucXylSiaGalNAcGlcNAcGlcA
    酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別
    疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順
    コンホメーション選択性(αヘリックスβストランド
    水素結合表示
     
      
    背景・黒 灰 白 

      
    ノビチョク剤例A-230が結合したアセチルコリンエステラーゼ6ntoのChain AとそのPDBsumデータ(A-234結合の6ntlとの比較),およびA-230とA-234の構造比較
    ※PDBデータ・PDBsumデータにはA-230・A-234のF原子が含まれていない。


  3. 【新薬】サクビトリルバルサルタン(エンレスト) 蛋白質分解酵素とRAA系を同時に阻害する新機序の慢性心不全治療薬(日経メディカル,2020/08/28)

    サクビトリルバルサルタン(sacubitril valsartan) ※ナトリウム塩水和物が医薬
    Sacubitril/valsartan - Wikipedia
    サクビトリルバルサルタン(sacubitril valsartan)
    サクビトリル(sacubitril) [Sacubitril - Wikipedia
    バルサルタン(valsartan) [Valsartan - Wikipedia

    バックボーン 二次構造
    空間充填 球棒 球60% スティック 針金 消去
      
    背景・黒 灰 白 

        
    [左]サクビトリルバルサルタン(両分子のナトリウム塩水和物が医薬) [中・右]鈴木カップリングにより合成される分子例バルサルタンクロスカップリング反応の概略図


  4. Shared structural mechanisms of general anaesthetics and benzodiazepines(Nature,2020/07/31) ※ビデオデータ10件あり,2020/09/09公開データ6x3s・6x3t・6x3u(下掲)・6x3v・6x3w・6x3x・6x3z・6x40,邦題『構造生物学:全身麻酔薬とベンゾジアゼピン系薬に共有される構造的作用機構』(Nature v585 n7824

    PDBデータ 6x3uのChain A-E(ベンゾジアゼピン拮抗薬フルマゼニルが結合したヒトGABAA受容体)
    GABAA receptor - WikipediaFlumazenil - Wikipedia
    6x3uのChain A-E(フルマゼニルが結合したヒトGABAA受容体) FYP(フルマゼニル)選択 同PDBsumデータ6x3u_FYP(フルマゼニル)$PDBsumデータ6x3s_J94(ビククリンメトブロミド)$ PDBsumデータ6x3x_DZP[406(A)](ジアゼパム)$ PDBsumデータ6x40_RI5(ピクロトキシン)$
    7qne(Ro15-4513が結合したGABAA受容体) EIE(Ro15-4513)選択 同PDBsumデータ7qneD_lp$ [Ro15-4513 - Wikipedia
    8dd2のChain A(ゾルピデムが結合したGABAA受容体) 同PDBsumデータ8dd2A_lp$ [Zolpidem - Wikipedia] | ゾルピデム(zolpidem)
    8g4nのChain C(ゾルピデム,アロプレグナノロン,GABAが結合したGABAA受容体;PDBx/mmCIF 変換サービスでCIF→PDB変換) R5R(ゾルピデム)選択 Y4B(アロプレグナノロン)選択 ABU(GABA)選択 同PDBsumデータ8g4nC_lp_R5R$ 8g4nC_lp_Y4B$ 8g4nC_lp_ABU$ [Allopregnanolone - Wikipedia
    8bhmのChain A(DMCMが結合したGABAA受容体) 同PDBsumデータ8bhm_lp$ [DMCM - Wikipedia
    8rh9のChain B(硫酸プレグネノロンが結合したGABAA受容体) 同PDBsumデータ8rh9_lp$

    バックボーン 二次構造
    全選択 タンパク質選択 リガンド選択 HB選択($印のみ)
    空間充填 球棒 球60% スティック 針金 消去
    アミノ色 Chain色 CPK色 ‖ Jmol色 Rasmol色

    糖鎖別着色(#印のみ)Galα-Glcβ-GlcManFucXylSiaGalNAcGlcNAcGlcA
    酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別
    疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順
    コンホメーション選択性(αヘリックスβストランド
    水素結合表示
     
      
    背景・黒 灰 白 

        
    [左・中]フルマゼニルが結合したヒトGABAA受容体6x3uのChain A-EとそのPDBsumデータ(ビククリンメトブロミド結合6x3s・ジアゼパム結合6x3x・ピクロトキシン結合6x40との比較)
    [右]Nature論文中のExtended Data Fig. 4が上図PDBsumデータのリガンド4種)



    ※参考図: [上]GABAとフルマゼニルが結合したGABAA受容体6d6tのPDBsumデータ(6d6uとの比較) → 別トピック[1]
    [下]ピクロトキシン(picrotoxin)が結合したGABAA受容体6hugのPDBsumデータ,およびピクロトキシン結合6huj・ビククリン結合6huk・アルプラゾラムとGABA結合6huoのPDBsumデータ → 別トピック[2]


    Ro15-4513が結合したGABAA受容体7qneとそのPDBsumデータ

      
    [左・中]ゾルピデムが結合したGABAA受容体8dd2のChain AとそのPDBsumデータ [右]ゾルピデム(zolpidem)


    ゾルピデム,アロプレグナノロン,GABAが結合したGABAA受容体8g4nのChain CとそのPDBsumデータ


    DMCMが結合したGABAA受容体8bhmのChain AとそのPDBsumデータ(H原子追加)


    硫酸プレグネノロン(pregnenolone sulfate)が結合したGABAA受容体8rh9のChain BとそのPDBsumデータ


  5. ニホンザル胎仔の脳からポリ塩化ビフェニル(PCB)およびその代謝物(OH-PCB)を検出!(愛媛大学,2020/09/14)

    L-チロキシン (L-thyroxine;レボチロキシン〈levothyroxine〉;T4)および水酸化PCB例の4OH-CB187と4OH-CB202の同時表示
    L-thyroxine (T4)・4OH-CB187・4OH-CB202の同時表示
    L-チロキシン(L-thyroxine;レボチロキシン〈levothyroxine〉;T4) [Levothyroxine - Wikipedia
    4OH-CB187(4-hydroxy-2,2',3,4',5,5',6-heptachlorobiphenyl)
    4OH-CB202(4-hydroxy-2,2',3,3',5,5',6,6'-octachlorobiphenyl)
    ※参考(L-チロキシンが結合したトランスサイレチンの例):5cr1のChain A(L-チロキシン〈レボチロキシン;T4〉が結合したヒトトランスサイレチン) 同PDBsumデータ5cr1_T44(L-チロキシン〈レボチロキシン;T4〉)$ → Journal of Biological Chemistry誌論文(2015/12/11)
    ※参考(水酸化PCBが結合したトランスサイレチンの例):2g5uのChain A(水酸化PCBが結合したヒトトランスサイレチン) 同PDBsumデータ2g5u_PCQ(3,3',5,5'-tetrachlorobiphenyl-4,4'-diol)$ → Cell Chemical Biology誌論文(2004/12/01)

    バックボーン 二次構造
    全選択 タンパク質選択 リガンド選択
    空間充填 球棒 球60% スティック 針金 消去
    アミノ色 Chain色 CPK色 ‖ Jmol色 Rasmol色

    酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別
    疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順
    コンホメーション選択性(αヘリックスβストランド
    水素結合表示
     
      
    背景・黒 灰 白 


    L-チロキシン (L-thyroxine;レボチロキシン〈levothyroxine〉;T4)および水酸化PCB例の4OH-CB187と4OH-CB202

      
    ※参考:ヒトトランスサイレチン構造とPDBsumデータ例 [左]L-チロキシン(レボチロキシン;T4)結合の5cr1 [右]水酸化PCB例の3,3',5,5'-tetrachlorobiphenyl-4,4'-diolが結合した2g5u


  6. 神経難病 ALS の治療薬候補となる エブセレン類縁化合物の開発に成功(名古屋大学,2020/08/31) [PDF] ※2020/09/16新規公開データ6z4iを以下に(他に6z4g・6z4o・6z4h・6z4j公開)

    PDBデータ 6z4iのChain AAA(スーパーオキシドディスムターゼ1〈SOD1〉)
    Superoxide dismutase - WikipediaSOD1 - Wikipedia
    6z4iのChain AAA(スーパーオキシドディスムターゼ1〈SOD1〉) Q85(compound 3)選択

    バックボーン 二次構造
    全選択 タンパク質選択 リガンド選択
    空間充填 球棒 球60% スティック 針金 消去
    アミノ色 Chain色 CPK色 ‖ Jmol色 Rasmol色

    酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別
    疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順
    コンホメーション選択性(αヘリックスβストランド
    水素結合表示
     
      
    背景・黒 灰 白 


    化合物3が結合したスーパーオキシドディスムターゼ1(SOD1)6z4iのChain AAA


  7. 免疫調節薬サリドマイドの標的タンパク質への作用が体内代謝で変化するメカニズムを解明 -副作用の少ない創薬への展開に期待-(東京大学,2020/09/15) ※両リガンドとも“CRBNにSALL4のZF2ドメインをつなぎとめる役割を果たしていることが明らかになりました”。

    PDBデータ7bqv(SALL4と5-ヒドロキシサリドマイド〈5HT〉が結合したセレブロン)
    Cereblon - WikipediaSALL4 - Wikipedia

    7bqv(SALL4と5-ヒドロキシサリドマイド〈5HT〉が結合したセレブロン) F4U(5HT)選択 同PDBsmデータ7bqv_F4U$PDBsumデータ7bqu_EF2((S)-サリドマイド)$
    (S)-サリドマイド | (R)-サリドマイド | 両分子同時表示

    バックボーン 二次構造
    全選択 タンパク質選択 リガンド選択
    空間充填 球棒 球60% スティック 針金 消去
    アミノ色 Chain色 CPK色 ‖ Jmol色 Rasmol色

    酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別
    疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順
    コンホメーション選択性(αヘリックスβストランド
    水素結合表示
     
      
    背景・黒 灰 白 


    SALL4と5-ヒドロキシサリドマイド(5HT)が結合したセレブロン7bqvとそのPDBsumデータ(S-サリドマイド結合の7bquとの比較)


    (S)-サリドマイドと(R)-サリドマイドの同時表示


  8. Development of Novel AKR1C3 Inhibitors as New Potential Treatment for Castration-Resistant Prostate Cancer(Journal of Medicinal Chemistry,2020/08/27) ※2020/09/23公開7c7f・7c7g(下掲)・7c7h

    PDBデータ 7c7gのChain A(クロメン誘導体が結合したアルド・ケトレダクターゼ1C3〈AKR1C3〉)
    AKR1C3 - Wikipedia
    7c7gのChain A(クロメン誘導体が結合したアルド・ケトレダクターゼ1C3〈AKR1C3〉) 同PDBsumデータ7c7g_FJR(chromene derivative 2j)$ FJR(クロメン誘導体2j)選択PDBsumデータ7c7h_FJU(chromene derivative 2l)$ FJU(クロメン誘導体2l)選択
    バックボーン 二次構造
    全選択 タンパク質選択 リガンド選択
    空間充填 球棒 球60% スティック 針金 消去
    アミノ色 Chain色 CPK色 ‖ Jmol色 Rasmol色

    酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別
    疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順
    コンホメーション選択性(αヘリックスβストランド
    水素結合表示
     
      
    背景・黒 灰 白 


    クロメン誘導体2jが結合したアルド・ケトレダクターゼ1C3(AKR1C3)7c7gのChain Aと同PDBsumデータ(クロメン誘導体2l結合の7c7hとの比較)


  9. 今月の分子 250: カプサイシン受容体TRPV1(Capsaicin Receptor TRPV1)(PDBj,2020/10)Molecule of the Month(PDB) → 別トピック(ノーベル生理学医学賞2021)

「生活環境化学の部屋」ホームページJmol版「分子の学習帳」